女性と白馬2009年06月28日

・・と、まあ、たくさんの名画があった今回の展覧会なのですが、
私が一番印象に残った作品はこの「女性と白馬」です。
会場の出口横に飾られたこの作品はゴーギャンが亡くなる年に描かれた1枚です。
「人は・・」もゴーギャンが遺言のつもりで描いたと言っている通り、
ものすごいエナジーを感じますが、私はこの絵にとても惹かれました。
そしてこの絵を観たとき、ひょっとしたらゴーギャンが死ぬ前に描いた絵なのでは・・?と直感しました。後でそうだと知って「やっぱり」という感じでした。

いつものゴーギャンの力強いタッチや激しい色使いはないにしても、
なんともやさしいソフト色合いで、とてもステキな絵です。
中央の白馬と山の上の丘に立っている白いお墓が何かしら死を予感させるものにうつりました。
画家が亡くなる前に描く絵には、何か予感めいたものが絵に
投射されるのでしょうか?
死後の世界を多く描いている私は、そんな時どんな絵を描くのだろう・・?
と、ふと思ったりしてしまいました。